Teledyne e2v、優れたペリフェラルを搭載するクアッドコア、ARM® Cortex®-A72 Spaceプロセッサにより衛星画像やAIを強力にサポート
耐放射線性能に優れた宇宙用プロセッサが、高い処理能力を必要とするデータ通信に対応
- 最大クロック1.8GHzのクアッドコアARM® Cortex®-A72を搭載
- 従来の宇宙グレードのコンピュートプラットフォームの30倍の計算能力を提供
- PCIe3レーンを含む、8レーンの高速SERDESを搭載
- 高速2.1 GT/s DDR4 SDRAMコントローラーを内蔵
- 耐放射線性能(TID: total ionizing dose)100kradを保証し、宇宙用途に対応
実機で測定した耐放射線性能を提供し、宇宙空間でのエッジコンピューティングを推進
仏グルノーブル – Media OutReach – 2022年9月30日 – Teledyne e2vは、高度な宇宙機器向けのクアッドコアCortex-A72エッジプロセシングプラットフォームLS1046-Spaceのフライトモデルの提供開始を発表します。ハイスループット衛星、データ圧縮、人工知能、画像といった高い処理能力を宇宙空間で発揮することのできるこのプロセッサは、従来品の30倍の性能を提供します。Teledyne e2vのポートフォリオに新たに追加され、数々の新たな宇宙アプリケーションを支援します。
LS1046-Spaceの宇宙空間で使用するメリット
LS1046-Spaceプロセッサは最小限の電力消費と非常に高いデータ処理能力を両立させ、エッジコンピューティング性能を最小のフォームファクターで実現します。特に電力に制約があり、高度なデータパス設計や複数の内蔵ペリフェラルが必要となるキューブサットやマイクロサットのプラットフォームへの実装に適しています。
デジタル製品マーケティング・事業開発マネージャーのトーマス・ギルマン(Thomas Guillemain)は次のように述べています。
「LS1046-Spaceは、最高性能の宇宙グレード・エッジコンピューティング・プラットフォームにすぐにご活用いただける製品です。高度な処理能力、強力な機能セット、使いやすさ、宇宙システムへの実装のしやすさを兼ね備え、人工知能(AI)や機械学習(ML)を可能にする重要なツールとなります。特に今後の地球低軌道(LEO: low earth orbit)での運用に適しています。」
最大クロック1.8GHzの64ビットLS1046-Spaceプロセッサーは30,000 DMIPsを実現しています。さらに2.1 GT/sの64ビットDDR4 SDRAM高速メモリーコントローラーに8ビットの誤り訂正符号(ECC: error corrected code)、さらには4つのARMコアで共有する2MBのL2キャッシュが組み込まれています。L1キャッシュ、L2キャッシュともにECCで保護されておおり、軌道上でのデータ破損に対する高い耐性が提供されます。
この高信頼性プロセッサにはさらに、10Gbitイーサネット、3レーンのPCI-Express(PCIe)v.3.0、SPI、I2C、複数のUARTなど多彩なインターフェースが内蔵されています。このデバイスは23 x 23 mm、780ボールの小型BGAパッケージで提供されます。
宇宙用の最新コンピュータープラットフォームのあらゆる要件に対応
LS1046-Spaceは最も過酷な宇宙環境での運用基準を満たし、-55℃から125℃の幅広い温度範囲で動作します。また、耐放射線性能(TID: total ionizing dose)100kradを達成しています。さらに、シングルイベントラッチアップ(SEL)やシングルイベントアップセット(SEU)に対する耐性についても検証中です。この製品はNASA level 1まで対応しています。
ご参考
2022年11月15日から18日までミュンヘンで開催されるElectronica(ブースC4.215)および2022年11月15日から17日までブレーメンで開催されるSpace Tech Expo Europe(ブースM52)に出展します。ご来場の方には担当者からより詳しい情報をご提供可能です。
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