他の3D技術と比較するとTime-of-Flight (ToF) は柔軟な操作を要するアプリケーションに最適です。例えば、移動ロボットへのToFシステムの搭載や、工場出荷時のキャリブレーションを使って(設定により異なる)距離の変化の測定などができます。またあらゆる運用設定に対応し、複雑な環境や条件下での使用に適したToFシステムの構築も可能です。
またTime-of-Flightは、動きの速いシーンがあり、複数の距離範囲 (長距離を含む) で高信頼性リアルタイムの決定を必要とするアプリケーションに最適です。ToFシステムでは、シーン決定の遅延や検出精度の低下につながるような大量の計算は必要ありません。弊社のToFシステムは、高速な応答時間とモーションブラーのないリアルタイムのイメージ情報を提供します。また堅牢でコンパクトな本システムは、コスト効率にも優れています。ソリッドステート設計により、省電力、省計算を実現しました。
Time-of-Flightの仕組みは?
Time-of-Flightイメージングシステムは赤外線のパルスを放射し、シーン内のオブジェクトから反射した光がシステムに戻るまでの時間を測定します。
間接的なToFイメージングシステムの場合、オブジェクトに放出されたときと反射したときの光波の位相差を計算して距離を測定します。これにより、システムは3Dマップを作成できます。ToFシステムは多様なアプリケーションに対応し、さまざまな難しい条件下でも多くの情報をユーザーに提供します。
- 弊社のマルチタップパーピクセル技術により、センサーがモーションアーチファクトを最小限に抑え、光パワーを最適な形で使えるようになります
- ToFは本質的に非常に高いダイナミックレンジアプリケーションであり、距離の2乗に比例して増加し、反射率の範囲に比例して直線的になります。長距離と広い反射率レンジを組み合わせると、80dB以上の直線性ダイナミックレンジを管理するアプリケーションに簡単に対応できます。弊社独自のセンサーは、この処理向けのオンチップ機能を提供し、距離と反射率の範囲、精度、FoVなどの重要なToFアプリケーション・パラメータ間の非並列トレードオフを可能にし、モーションブラーを最小限に抑えて、ミッド/ロングレンジ距離を移動し、リアルタイムで動作条件に適応できるようにしています。
- また、革新的なマルチシステム管理機能も内蔵されているため、同時に動作しているToFシステム間の干渉を回避できます。
弊社のTime-of-Flightに関する専門知識と能力
テレダインe2vは10年以上にわたってTime-of-Flightに携わり、次のようなテクノロジーソリューションをお客様にお届けしています。完全なシステム統合をサポートするCMOSイメージセンサーとカスタマイズ・カメラモジュール。これには、評価プラットフォームのリファレンスデザイン、全システムレベルの寸法記入、光および光学測定、目の保護の考慮、モデル化とシミュレーション、アルゴリズムとキャリブレーションが含まれます。これによりお客様は市場投入までの時間を短縮し、アプリケーション要件に合わせて最適なToFシステムを入手できるのです。
3Dイノベーションラボ
弊社のグルノーブル (仏) 拠点に3D Time-of-Flightセンサーとシステム専用ラボを展開しました。コーティングでNIRと可視光の反射を防止した完全準拠のレーザ安全100m²の暗室です。その他、主なものとしては、ソフトウェア制御の10m電動ベンチ、キャリブレートされたターゲットセット、および直射日光下での動作をエミュレートする照明ソースが装備されています。3Dイノベーションラボは、お客様向けのライブデモを実施し、弊社の3D Time-of-Flightセンサーおよびシステムの特性評価とキャリブレーションに使われます。また顧客要件を効果的に検証し、ToF手法に基づく距離測定の標準化を開発・貢献するためには、アプリケーションレベルのテストケースのエミュレートも重要です。