Teledyne e2v、世界初の26GHz出力帯域のダイレクトマイクロ波合成DACのサンプル出荷を開始
フランス、グルノーブル、2020年11月9日-Teledyne e2vは、シグナルチェーンを根底から刷新することを目指す取り組みの一環として、性能を一新したデジタル-アナログ・コンバータ(DAC)を発表しました。
デュアルチャネルデバイスEV12DD700の量産に先立ち、一部の顧客向けにベータサンプルを出荷しています。広い出力帯域幅の12ビット(または8ビット)データコンバータは最大12Gサンプル/秒のサンプルレートを実現します。複数の周波数帯域で信号波形を生成することが可能です。
他のDACと異なり、Kaバンド(26GHz以上)での動作をサポートする市場で初めてのDACとなります。内蔵の32ビット数値制御発振器(NCO)によるダイレクト・デジタル・シンセシス(DDS)、デジタル・アップ・コンバージョン(DUC)など数々の先進機能が搭載されています。これにより、ICのリソースに過剰な負荷をかけることなく、より高いスループットを実現します。
EV12DD700により、Teledyne e2vはエンジニアがより汎用性の高い次世代RFシステムの開発に向けて大きく前進できるよう支援します。高速周波数ホッピング(FFH)やビームフォーミングといった最新のデジタル機能を有するRFシステム設計が可能となります。想定されるソフトウェアに基づくアプローチにより、手間やコストをかけてハードウェアに変更を加える代わりにDACを設定し、コードによる直接の設定変更が可能となります。主な応用分野はレーダー、衛星通信、地上波ネットワーク基盤などです。
今回の発表に先立ち、エンジニアにまず評価していただくためのEV12DD700ベースの評価ボードを来年春に投入します。サンプルに直接アクセスできるようにすることで、DACを設計にどのように組み込むかを検証し、移行計画の策定を開始することができます。
Teledyne e2vのデータ&シグナルプロセシングソリューション担当マーケティング責任者のニコラス・シャンティエ(Nicolas Chantier)は次のように述べています。「これらの独自のDACデバイスを通して、当社は期待されているRFのソフトウェア化を進めます。これは今後、非常に多くのメリットを確実に提供できると考えています。データ・コンバージョン・アーキテクチャをどのように構成するかについて再考するには時間がかかることから、現時点でのサンプル提供はエンジニアにとって非常に魅力的です。」
DACの新製品EV12DD700は、20mm x 20mmのHi-TCEパッケージ形式で提供されます。この堅牢なICは-55°Cから125°Cの幅広い温度で動作します。
11月10日、11日のEV12DD700のライブデモの様子を動画で紹介していますので、リンクをクリックしてご覧ください。
https://www.teledyne-e2v-semiconductors-webtv.com/
Teledyne e2vについて
Teledyne e2vのイノベーションは、ヘルスケア、ライフサイエンス、宇宙、輸送、防衛、セキュリティ、産業用市場における発展をけん引しています。独自のアプローチで市場ニーズや用途ごとに直面する課題を正確に把握し、密接な連携を通じてお客様のシステムの価値を高める画期的な標準化製品やセミカスタム製品、完全カスタマイズソリューションを提供しています。
ウェブサイト:https://www.teledyne-e2v.com/products/semiconductors/
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